今回、初めての車検となる我が家のクリッパー。平日仕事で使うので、直接陸運局に持っていけないのが残念。
車検に出すならディーラー?それとも?
端的に言うと「安心を買うならディーラー、安さを求めるなら民間車検場」といったところ。多少の出費覚悟で次の車検まで安心して乗りたいのであればディーラー、必要最低限の整備でできるだけ費用を抑えたいなら民間車検場で良い。今回は初めての車検なので、そんなにおおがかりな修理は無いだろうと考え、後者を選択。
指定工場と認証工場の違い
これもざっくり言うと「自社に車検ラインを持っているか、持っていないか」である。自社に車検ラインがあると、陸運局に車を持ち込まなくても車検を受けることができる。「車検が〇〇分で終わる!」なんて謳っているところは指定工場である場合が多い。この場合車検は即日終わるが、新しい車検証、車検ステッカーが送られてくるまで仮のものを付けることになる。
自分である程度メンテナンス
部品代、工賃等、出費はできるだけ抑えたいので、あらかじめ自分で交換できそうなことはやっておくとよい。
オイル交換
普段からオイルは自分で交換している。ネット通販で必要なものを揃えれば、軽自動車のオイル交換は1回1000円程度でできてしまう。オイルチェンジャーも安く買えるようになった。オイルチェンジャーを使えば殆ど手が汚れることも無い。必要なものは以下の通りだが、これらは全てネット通販で手に入る。
- オイル 20リットル缶くらいだと安上がり。
- オイルジョッキ 3~4リットル入れば良い。
- オイル処理ボックス 廃オイルを入れて燃えるゴミで出す。
- オイルチェンジャー 吸い出したオイルの量がわかる目盛り付きが使いやすい。8000円程度のものを買えばしばらく使える。
- ゴム手袋 薄手で50組とか多く入っているものがお得。
- ペーパータオル 工具の清掃や、こぼしたオイルのふきあげに。
オイルのレベルゲージを引き抜いて、オイルチェンジャーの吸引用の管を奥まで入れる。ポンプのパンドルを数回プッシュするとオイルが吸い出される。吸い出しが終わったところで管を抜き、レベルゲージを戻しておく。目盛りを見て吸い出した分だけ新しいオイルを注入する。「あれ?少ないな」と思っても、吸い出しきれなかった可能性もあるので、むやみに注入する量を増やすべきではない。
余談だが、代車で走行4万キロの軽自動車を借りたことがあるが、私の3年で6万キロ走った軽よりも音がうるさかったのが印象的だった。エンジンも違うし、使っているオイルも違うだろうし、簡単に比較できないが、やはり車は走行距離ではなく、コンディションだと思った。オイルは5000キロ毎に交換なんて言われるが、その7掛けくらいでもかなり汚れているので、そのくらいで換えるようにしている。その代わり添加剤等は一切使っていない。
オイルエレメント交換
オイル交換2回に1回はオイルエレメントも同時に交換するようにしている。この場合はオイルチェンジャーで抜く方法でなく、オイルパンのドレンボルトを外してオイルを抜いてから、エレメントを交換することになる。慣れが必要なので、最初はYouTube等で作業手順を確認したほうが良い。必要なものは「オイル交換に必要なもの」プラス下記のものだが、これらもネットで買うことができる。
- オイルエレメント メーカーや車種によって使えるものが異なるので、適合確認をしっかりすること。
- フィルターレンチ 個人的には狭い場所でも使いやすいカップ式がお勧め。同一車種で使えるエレメントでも、メーカーによってレンチの大きさが違うこともあるので、今後のことも考え全部揃えておきたい。とはいっても4種類くらいだが。
- ラチェット フィルターレンチを回すのに使う。狭い場所だとラチェットが入らないこともあるので、延長ロッドが付いているものが良い。
- オイル受け オイルパンから抜いたオイルを一時的に受ける容器。
- ドレンボルト、パッキン ドレンボルトを緩めたら、パッキンは交換しておいたほうが良い。
ドレンボルトを緩めたら、オイル受けで受けながらボルトを外す。外したボルトのパッキンは交換。オイルが抜けたらボルトを締め、オイル受けをオイルエレメントの下にもっていき、フィルターレンチでエレメントを外す。エレメント取り付け部からもオイルがこぼれるので注意。オイルが抜けたら、新しいエレメントを付ける。新しいエレメントの取り付け面には廃オイルを軽く塗り、滑らかに動くようにしておく。エレメントは軽く閉まるまで手でまわし、最後はフィルターレンチで4分の3回転締めこむ。あとはオイルを入れるだけ。適正な量はネットで得る事ができる。
エアークリーナー交換
NV100クリッパーのエアクリーナーの純正品番は「16546-4A00L」。
今回用意したのはネットで購入したEXCELのエアフィルター(899円、税抜)。交換手順は次の通り。
運転席の下、エンジンから伸びる管の先にボックス状のものがある。3か所のストッパー(画像赤丸部分)を外せばフィルターが出てくる。
フィルターを取り外し新しいもの交換する。カバーを元に戻して終了。工具は必要無いので作業ハードルは非常に低い。
見比べれば汚れは一目瞭然。陸運局の検査ラインではフィルターの汚れ具合はチェックされない(自分でチェックして整備記録簿に記入する為)が、エンジンにキレイな空気を吸ってもらうために車検毎に交換したほうがいいかも。
バッテリー交換
NV100クリッパーのバッテリーはリアの荷室中央付近にある。バッテリーターミナルと、バッテリーを固定するストッパーを外す為に小さめのスパナ、またはモンキーレンチが必要。スパナはネットで買うまでもなく、100均でも手に入る。バッテリーはネットで3000円程。作業方法はここでは触れないが、ショート、プラスとマイナスの接続間違いには注意。ショップに頼むと工賃は500円程度。今回、窓は手動の車なので、初期化は必要なかったが、車によっては初期化しないといけない場合もある。なので初期化が手間だという場合は、メモリーバックアップを使えば良い。9V電池を使うものより、車の同じ12V発生する単3電池8本使用するものか、外部12Vバッテリーに接続できるものが好ましいようだ。
タイヤ交換
ズボラなので、スタッドレスタイヤを年中履いていたら、あっという間にワイヤーが(汗) 「タイヤはネットで安く買う」でおなじみのオートウェイでタイヤを購入。12インチ6PRで4本13000円程。さすがにタイヤは自分で交換できないので、工賃、廃タイヤ処分代、エアバルブ交換でプラス1万円程。あと数千円出せばタイヤとホイールセットが買えてしまうというのが悩ましい。軽バンは乗用のタイヤでも問題ないという書き込みをどこかで見たが、解釈が検査場(もしくは車検専門店)によって異なる模様。
ブレーキパッド交換
ブレーキパッドもネットで買える時代。通販なら2000円程度で買える。これも自分では交換できない。工賃は整備工場によって様々だが4000円~6000円程度。最近ではパーツ持ち込みで交換してくれるショップも増えてきたので、ネットで安く買って、ショップで安く着けるのが得。
ワイパー交換
これが一番簡単。ブレードごと換えるならブレード外して付け替えるだけだし、ゴムだけ交換の場合もカッターひとつあれば難しくはない。ブレードごと交換するならネットがお得。替えゴムだけならパーツ量販店で買ったほうが良いことも。交換よりもむしろ適合するものを探しだすまでに時間がかかるので、車検証を持ってお店の人に聞いてみるのが確実。
番外編 ヘッドライトのステー割れに注意!
追記になるが、先日この車の2回目の車検を受けてきた。前回と同じように自分でエアフィルター等交換して臨んだが、まさかの箇所で再検査となった。それがヘッドライト。取り付けステー全てにヒビが入っており、検査に通らないと。ヘッドライト新品は片方3万円弱。両方替えると6万円・・・。片方はヒビだけだったので接着剤で応急処置。もう片方は割れた部分が欠落しており修復不可ということで中古を購入。後に部品屋さんに聞いた話だが、この型のクリッパー(もちろんエブリィとエブリィOEMであるスクラムも)は普通に走っていてもステーにヒビが入ることが多いのだとか。新品はちょっと高いので、この型の車に長く乗るつもりであれば、万一に備えヘッドライトの中古品をストックしておいたほうが良いかもしれない。
整備は終わった!いざお店へ
さて、これだけやって追加で発生した作業は「ヘッドライト光軸調整」と「サイドブレーキ調整」。まあこれくらいなら良いとしますか。毎日使うなら消耗品は増えるだろうし、時々しか使わないのであれば、パーツの固着やオイル落ちなどを気にしてやらなければならない。どちらにしろ手がかかるが、自分で整備したとなると愛着も増すものである。
時間が許すなら、自分で陸運局へ
平日日中に休みが取れるのであれば、自分で陸運局に持って行くのもあり。民間車検場の「検査料金」分が浮くので1万円近くは安い。民間車検場は輸入車だと検査料をプラスで取られることもあるので、場合によっては2万円近く浮くことに。
今は検査場の人も超親切
ひと昔前は陸運局の検査ラインなんてプロが車を持ち込む場所であって、素人が入り込むには勇気と覚悟が必要だった(笑)私も学生時代に初めて陸運局に車を持ち込んだ時はサイドスリップの検査でボロクソに怒られたのは、今となっては良い思い出。それから再度自分で陸運局に持ち込むまで20年近く要してしまったが。
最近では女性が持ち込む姿も
検査ラインに車を通すことに慣れてない場合は、ハザードをつけたまま待機する。そうすれば係員の方が丁寧に教えてくれる。ハザードがついた車から時々女性が降りてくる。それを見て「時代が変わったんだなぁ」なんて感慨にふけるのである。
ただ、検査に通らなかったときが面倒
検査に通らなかったら、車を持ち帰って整備して、また陸運局に持ち込まなければならない。そうならない為にも事前に検査してもらったほうが良い。